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「マナー悪化の狩野川」
水上バイクの規制検討を
沼津市の駿河湾沿岸から狩野川にかけて移動する水上バイクや水上スキーのマナーの悪さが目立ち、ほかの利用者を悩ませている。狩野川は船に観光客を乗せ狩野川を行き来する「我入道の渡し」や地元高校のボート部の練習などに利用されているが、水上バイクが起こす大きなうねりが船の転覆や衝突の危険を招いたケースが今年何回かあった。多様化する水面利用の在り方を考える時が来ているのではないか。
国土交通省沼津河川国道事務所によると、水上バイクの引き波で船が転覆しそうになった、という事例は昨年まであまりなかったが、今年、川や海の水域管理者に対して、こうした報告が増えているという。我入道や静浦でも波にあおられた船の一部が岸に衝突して破損したり、シラスの漁場に侵入した事案があり、関係機関に改善を求める要望書が出された。
清水海上保安部などの調べで分かったのは、県外の利用者が河口近くの海岸沿いに水上バイクの持ち込み、狩野川河口部から上るケースが多いということ。県外では神奈川県や愛知県などで水上バイクの利用を禁止する河川も数多くあるため、利用者が狩野川に場所を移した可能性もある。こうした利用者に狩野川の現状を伝え、注意の必要性を知らせるためにも、発着ポイントの特定が急がれる。
河川法上、川の一般利用は、誰もが自由に楽しめる「自由使用」が原則で、秩序を乱す行為は制限するべきだ。ただ、水上バイクそのものに違法性はなく、ルールを守っている人たちも含めてやみくもに"締め出す"のはどうか、という見方もある。双方の視点から慎重な判断が求められる。まずは利用者に対する注意喚起や区域分けの検討が想定されるが、秩序を守ってきた利用者の「自由」が侵害される状態があまりに続いたとしたら、利用禁止も視野に入れるべきではないか。
県外では、バイク同士の衝突死亡事故も増えている。何の関係もない人の命が奪われることがあったり、地域で脈々と受け継がれてきた漁業や観光に影響があってはならない。ゆったりと水が流れる狩野川独特の景観に水上バイクのエンジン音がそぐわないと考える市民も多いだろう。「憩いの場」として川が果たしている役割も踏まえ、総合的に検討すべきだ。(東部総局・大須賀伸江)
(静新平成21年8月8日「湧水」)
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